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★現状の傾向と対策 昨年、東京都がディーゼルエンジン車に対する厳しい条例規制案を発表して以来、CCVユーザーの問でも排ガス対策が深刻な問題となっている。これまでの排ガス規制は新規登録車に適用されるものであったのに対して、都の条例規制案では登録後7年経過後の使用過程車に対してPMの排出規制が適用される。さらに来年5月には改正NOx法が適応される。ディーゼル車から排出される粒子状物質(PM)、NOxが間題とされ,PM,NOxの大幅な低減が達成されなければディーゼルエンジンの存在そのものが否定されかねない状況にあります。 われわれ使用過程のCCVに適応することは困難であると考えられます。また触媒システムを用いると、ほとんどのシステムでCO及びHCを大幅に低減することが可能である。 またPMについては、フィルターを用いることで低減が可能であり、その低減率はフィルターの構造によって異なる。酸化触媒によってもPM中のSOF分の酸化除去によるPMの低減が可能であり、燃料中の硫黄分濃度50ppm以下の低硫黄軽油を用いた場合には30%程度の低減率が見込まれる。 使用過程車対策として注目されている連続再生式DPFはいずれも触媒を用いていることが特徴である。したがって、システムが機能するためにはそれぞれのシステムに見合った温度条件が必要であることから、全ての使用過程車に搭載することは困難と言われている。一方、触媒を用いたシステム以外にも電気ヒーターやバーナーを用いるなどの方法でフィルター上に捕集したPMを燃焼除去するシステムが実用化されている。これらの間欠再生式DPFと呼ばれるシステムは、小型化及びコストダウンによって多用な車種への適用が期待されている。(現時点では未確認) |
日本の使用過程車の実走行状態におけるNOx/PM比は排ガス規制値から推測すると欧州の値に比べて低くなっており、日本の車両条件に合わせたシステムが検討されている。 前述のように、DPFを使う場合には低硫黄軽油を用いる必要があるが、DPFに限らず触媒を用いた連続再生式DPFは燃料中の硫黄分濃度によってPMの再生能力も影響を受ける。 どちらのシステムもいづれのエンジン回転数でも燃料中の硫黄分濃度の増加によって再生温度が高くなる傾向が認められます。このことからも黄分濃度が低いことが望ましい。 |
.★日本における取り組み状況 ●連続再生式DPF 低硫黄軽油の供給(昭和シェル石油製)が開始されたことによって、日本における連続再生式DPFの本格的なフリート試験が昨年11月から東京都営バスの営業所において開始された。また昭和シェル石油では、東京都交通局に続いて2001年2月より東京空港交通M及び干葉県市111市への低硫黄軽油の試験供給を開始した。東京空港交通Mでは4台のDPF搭載車を走行試験予定であるなど、今後低硫黄軽油の供給拡大とともに様々な車両こ対する装着試験が開始されるものと思われる。前述のように、DPFの搭載可否を事前検討するためには車両か排出されるNOx/PMの比率及び実際の営業状態における排ガス温度の情報が必要である。しかし、個々の使用過程車のエミッション情報を得ることは不可能であることから、現在では温度情報が有カな判断材料になっている。現在、バスを中心に様々な地域での実走行状態での排ガス温度データを収集している。 ●酸化触媒 東京都の条例規制案の発表以来、ディーゼルエンジン排ガスの有害性が認識され、バス・トラックユーザーの聞でも対策が進められている。現時点では低硫黄軽油の供給が期待できない地域において、試験的にバスに酸化独媒を装着し、病院や老人施設を経由する路線で運行させているケースもある。これらの取り組みは排ガス規制とは無関係に発生した二一ズであり、排ガス問題に対するエンドユーザーの関心の高さを示していると言えよう。 ●現時点の結論 使用過程車のPM対策に有効であると期待されている連続再生式DPFの原理、実績及び日本における取り組み状況についてざっと解説したが、いずれのシステムも日本における走行実績がほとんど無く、装着の可否の最終的な判断は今後の実証試験に期待するところが大きい。 触媒を使ったシステムは全ての車両への適用は困難であり、実証試験とあわビて適用車種の見極めが大きな課題と思われる。 現在は弊社では、各社と販売を提携(株)ミクニ、(株)アペックスDPF、(株)ピュアース各社等による開発も現在足踏み状態ながら進行中であります。 特に(株)アペックスDPFは先進の技術で4駆用に触媒によろ装置を条令対策で認可進行中です。 DPFに関してはトラック等で自治体で認可がとれていますが、CCV用には低価格で販売するためには、現在触媒方式が可能であると考えています。NOxは低減がなかなか困難ですが、そちらも研究開発中です。 |
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